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手術室の看護師は針刺ししやすいの?針刺し予防のためにはどうすれば良い?
手術室の看護師は針刺ししやすいとされていますが、それは本当なのでしょうか?もし、本当に針刺ししやすいのなら、どうやって予防すれば良いのでしょう?
これから手術室で働きたい看護師さんも、現役の手術室看護師さんも、手術室の看護師の針刺しについて、一緒に考えていきましょう。
目次 [目次を隠す]
手術室の看護師は針刺ししやすいの?
手術室の看護師は針刺ししやすいのでしょうか?これから手術室で働きたい看護師さんは気になりますよね。手術室の看護師は、病棟や外来の看護師よりも、針刺ししやすい危険な環境で働いているんです。
手術室で働いている看護師さんは、手術室が針刺ししやすい環境であることは知っているとも思いますが、なぜ針刺ししやすいのかをもう一度確認しておきましょう。
病棟や外来の看護師は、リキャップをしなければ、ある程度は針刺しを予防することができますよね。また、病棟や外来の看護師が針刺しをする時は、看護師が患者さんに注射をする時です。採血や静脈注射、インスリン注射の時ですよね。
つまり、針刺しをする時は、自分1人で針を扱っている時になります。
でも、手術室は違うんですよね。手術室は縫合針やメスで針刺しをすることが多いんです。特に、使用後の縫合針での針刺しは多いですね。
縫合針での針刺しはリキャップとかそういう問題ではありません。キャップ自体がないんですから。そして、手術室では縫合針を看護師1人で使うわけではありません。
看護師が持針器にセットして、医師に手渡し、医師は使い終わったら、それを看護師に手渡す。このような流れで針を扱わなければいけないので、自分のペースで扱えるわけではないのです。
リキャップとかの問題ではなく、1人で針を扱うわけではない。このような事情があるために、手術室の看護師は針刺し事故をすることが多いのです。
信州大学病院の中央手術部の「縫合針による針刺し事故の実態調査」によると、手術室の看護師の針刺し事故の経験は1年目で57%、2年目で100%、3年目で67%、4年目で100%、5年目で80%、6年目以上で67%という結果となっています。
この結果を見ると、やはり手術室の看護師は針刺ししやすいことがわかりますよね。
ちなみに、針刺しをした時の状況は、持針器の受け渡しの時が44%、片付けの時が31%、持針器に針と糸をかけた時が24%、針を安全な場所に置くのを忘れたが7%となっています。
手術室の看護師が針刺し防止のためにできること
手術室の看護師が針刺し事故を起こしやすく、常に危険と隣り合わせで働いていることがわかりましたが、だからといって現役の手術室看護師さんは、手術室の看護師は仕事柄、針刺ししやすいからと諦めてはいけません。
自分の身は自分で守るものです。「針刺ししやすいから」と言って、何の対策もせずにC型肝炎やHIVに感染していたら、手術室の看護師は命がいくつあっても足りません。
手術室の看護師が針刺し事故を予防するための対策は3つあります。
声掛けをする
あなたは器械出しの仕事をする時に、医師に声掛けをしていますか?持針器やメスなど針刺し事故を起こすような鋭利器械を手渡す時、受け取る時は、執刀医に声をかけてから行うようにすると、受け渡しでタイミングが合わずにミスして、針刺しをすることを避けることができます。
また、医師に声をかけることで、変な向きで持針器を渡されるリスクが減りますので、針刺し事故を防止できるんです。
執刀医が怖い医師だったすると、新人の手術室看護師は声掛けするのが怖いと思うかもしれませんが、自分の身を守るためです。HIVに感染するのと怖い医師に声掛けするのでは、どちらが怖いですか?
器械出しの時に医師に声掛けしながら行うのは、手術をスムーズに進めることにつながりますので、遠慮せずに医師に声掛けをして器械出しを行いましょう。
手術中は焦らない
器械出しをする時に、あなたは焦っていませんか?特に閉創の時なんて、医師に追い立てられるように持針器を渡さなくてはいけなくて、焦ってしまうことも多いと思います。
でも、手術中に焦るのは針刺し事故のリスクを高めているようなものです。焦ると注意力が散漫になりますので、針刺しをしてしまうのです。
では、どうすると手術中に焦らないで済むのでしょうか?それは、事前のシミュレーションが大切です。手術の流れをしっかり把握しておくと、いつどんな時にどんな器械が必要かがわかりますので、あらかじめ早めに準備しておくことができます。
また、術野をしっかり見て、進行具合を把握しておくことも大切です。そして、図太い神経を持つことも重要でしょう。
大量出血をして、すぐに止血しないといけない場合は、焦らなくてはいけませんが、そういう場面ではない時、「あとは閉創して終わり」という時は、医師に急き立てられても、気にせずに、確実に準備してから持針器を渡すと良いでしょう。
また、器械台の上を整理整頓しておくこと、忙しいからと言ってグチャグチャに器械類を置かないことも大切ですね。
ニュートラルゾーンの設置を提案する
あなたが働いている手術室では、ニュートラルゾーンを設置していますか?これは、あなた1人で行えることではありませんが、ニュートラルゾーンの設置を師長に提案してみてはいかがですか?
ニュートラルゾーンとは鋭利器械の受け渡し場所、安全地帯のことです。医師に使い終わった鋭利機器を看護師に渡すのではなく、ニュートラルゾーンに置いてもらうことで、看護師の針刺し事故のリスクを大幅に低下させることができるのです。
手術室の看護師が針刺しをしたら、速やかに自己申告を
手術室の看護師が針刺しをした時、手術が進行中だからとか、「たぶん大丈夫だから」とか、医師に迷惑がかかるからなどの理由で、針刺ししてしまったことを申告しないことがあるかもしれません。
でも、それだけは絶対に止めましょう。自分のミスで針刺しをして、手術の進行を止めてしまうことを心苦しく思うのは理解できます。
きっと、針刺しをしたことがある手術室の看護師なら、頭の中で「申告すべきか?ばれてないなら、このまま黙っておくべきか?」と迷った経験があるはずです。
それでも、きちんと自己申告しないといけません。手術の進行を止めてもです。手術室で働いている看護師さんなら、もう知っているとは思いますが、針刺しで感染する確率はHIVで0.3%、HCVで3%、HBVで30%となっています。
この確率を高いととるか低いととるかは、その人の感覚によりますが、患者さんがHIVに感染していた場合、針刺しをしてから2時間以内に予防内服をすることで、感染リスクを大幅に低下できます。
HBVも抗HBsヒト免疫グロブリンの投与などを行うことで、感染リスクを下げられます。そして、何より針刺し後すぐに針刺しをした部分から血液を絞り出して、手を洗うことで、感染リスクを下げられるんです。
手術の進行を止めて、C型肝炎やHIVへの感染リスクを下げるか、そのまま患者さんと医師のために手術を続けて、C型肝炎やHIVに感染するか、あなたはどちらを選びますか?
あなたを守れるのは、あなた自身です。患者さんと医師のために申告せずに手術を続けても、誰も助けてくれないのです。誰も褒めてくれません。
ですから、針刺しをしてしまったら、すぐに申告して、血液を絞り出し、手洗いをして、適切な対応を取るようにしましょう。針刺しをしたことで、誰もあなたを責めませんから大丈夫です。
まとめ
手術室の看護師は針刺し事故を起こしやすいのですが、自分の身は自分で守るためにも、防止策を実践して、もし針刺しをしてしまったら、速やかに自己申告をして、適切な対策をしなければいけません。
万が一、針刺しをしたことであなたを責めたり、「すみません、針刺しをしました」と申告しても、手術の進行を周囲が止めずに、手洗いをさせてもらえない手術室で働いているのなら、そんな手術室は一刻も早く辞めましょう。
そうしないと、自分を守ることができません。あなた自身を守るためにも、針刺ししたことを責めずに、自己申告をしたらすぐに適切な対処をしてくれる手術室に転職してください。
針刺し事故を起こしたら適切な対処をしてくれる手術室、また職場全体で針刺し事故防止を徹底していて、ニュートラルゾーンを設置している手術室を探すなら、転職サイトを使うと良いですよ。
転職サイトなら、針刺し事故への対応やニュートラルゾーンの設置の有無を調べてくれますので、あなたが自分自身を守れる手術室、そしてあなたを守ってくれる手術室で働くことができるんです。
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この記事を書いた人
看護師 ハナ
- 取得資格:看護師
- 出身:東京都
- 年齢:29歳
- 看護師経験:総合病院
- 経験がある診療科:手術室
医療ドラマをきっかけに手術室看護師に憧れた私は、新卒から手術室に配属になり、それから手術室一筋!オペ室ナース歴は7年になります。
手術室看護は私の天職だと思っていて、これからも手術室看護を極めていきたいと思っています。リアルな手術室の実態や魅力をお伝えしていきます。
執筆者情報
手術室の看護師に憧れてるの!編集部
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